絶対やるべき医師の節税(入門編)

マネープラン

収入が増えるにつれて「節税」は嫌でも意識する事柄です。知っていて損はない内容ですので、それぞれの簡単な内容だけでも目を通してみてください。

ふるさと納税

 実質的な負担2,000円で自治体に寄付をすることで、返礼品(主に食品)を受け取ることができる制度です。控除上限額を超えない範囲で寄付を行うのですが、計算はやや複雑ですので下記のサイトで算出すると目安がわかります。

 医師の場合は少なく見積もっても20万円以上の控除上限となる方がほとんどだと思います。返礼品は寄付額の30%という規制がありますが、それでも1年間でかなりの量の返礼品を受け取ることができます。複数箇所の勤務や年収2,000万円超の方は毎年確定申告をされていると思うので、手間もそれほどかからずすぐに始めることができます。

 令和3年度からは年間の寄附金受領証明書をまとめたものを各納税サイトで発行できるようになったため、さらにお手軽になりました。

メリット
  • 実質2,000円の負担で返礼品を受け取ることができる
  • クレジットカード決済でのポイントの付与がある
  • 確定申告時に寄付金受領証明書を提出のするだけなので、手間がかからない
デメリット
  • 控除上限額超過分には全額自己負担となってしまう

もし、まだふるさと納税をやっていない人は今すぐにでも始めましょう。

つみたてNISA(少額投資非課税制度)

 一般NISAつみたてNISAあるのはご存知でしょうか。入門編なので詳しい説明は割愛しますが、リスクが比較的低く、初心者も導入しやすい点からはつみたてNISAをここでは紹介します。

 毎月3万円ほどの金額を証券口座に預けて金融商品を定期購入することで長期的な利益を目指していく制度がつみたてNISAです。得られた配当利益に通常は20%かかりますが、つみたてNISAでは非課税となるのが最大のメリットです。

 年間40万円という上限はありますが、金融商品に資産を回すことで将来的に安定した利益を得ることができます。是非、興味があれば導入を検討してみてください。

メリット
  • 1度設定すれば自動で毎月つみたてをしてくれるので管理が楽
  • 長期的なリスクが非常に少ない
  • 非課税で配当利益を受け取ることができる
デメリット
  • 証券口座を開設しなければならない
  • 特性をきちんと理解した上で利用しないと損益が出る可能性がある

「資産価値が暴落している・・・すぐに売らなきゃ!」といった考え方をしてしまう人は書籍や金融庁のページを確認してきちんとつみたてNISAの特性を理解することから始めましょう

iDeCo(個人型確定拠出年金)

 iDeCoは公的年金にプラスして給付を受けられる私的年金制度です。毎月一定額を掛け金として積み立てていきますが、つみたてNISAと異なり60歳になるまでは引き出すことが基本的にできません。

 しかしながら掛金全額が所得控除対象になったり、運用利益は全て非課税になるなどのメリットも非常に大きいです。つみたてNISAをした上で資産に余裕がある場合には加入を検討してみてはいかがでしょうか。

メリット
  • 積み立てる掛金全額が所得控除の対象となる
  • 得られた運用益に対して税金がかからない
  • 60歳を超えて資産を受け取る際にも、退職金のように積立期間を勤続年数とみなして控除を受けられる
デメリット
  • 60歳になるまでまで積み立てた資産を引き出せない
  • 元本割れのリスクがある

現在の就職先によって毎月の掛け金の上限額が変わるため、その点を確認してから加入を検討してください。


 今回紹介した3つに関してはふるさと納税、NISAに関しては医師全員におすすめできるものです。iDeCoに関しては節税効果が優れていますのでデメリットを考慮した上で加入を検討してみてはいかがでしょうか。それぞれについてより深掘りした内容も今後の記事で紹介予定です。

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