転職先の候補は決まったけど、このまま転職してしまって大丈夫かな・・・
転職には不安はつきものです。特に医師の転職の場合は就職活動などに慣れていないためか、転職時に確認すべき点を忘れてしまい、入職後に後悔される方もいるでしょう。そういったトラブルを防ぐために収入面において特に気をつけておくべき点を紹介します。
労働条件通知書を細部まで確認する
常勤のときには毎年通過儀礼のように労働条件通知書にサインをしていますよね。転職では労働条件通知書が条件を交渉するラストチャンスでもあります。細部まで必ず確認しておきましょう。
業務の内容
自分が想定している業務以外に余計な業務が記載されていないか。内容について「その他の業務」などと書かれている場合には面接時にどのような業務があるのかを必ず確認し、場合によっては労働条件通知書に明記してもらったほうがよいでしょう。「聞いていた内容と違う」といったトラブル回避につながります。
始業・終業・休憩時間
業務の時間については必ず確認しておきましょう。外来業務が終わったけど契約上帰れないということもありますので、この点も入職前に確認しておくべきです。
また休憩時間についても労働基準法34条で「労働時間が6時間を超え、8時間以下の場合は少なくとも45分、8時間を超える場合は、少なくとも1時間の休憩を与えなければならない」と明記されていますので休憩時間が確保されていることも確認しましょう。
大学病院勤務時は外来が長引いて午後までかかることも多く、昼食は5分で済ませていましたが、世間一般では休憩時間1時間をしっかり取ることが義務付けられています。
時間外労働
時間外労働は「なし」であれば問題ないですが、ありの場合は時間外労働に対しての手当が出ているか確認しましょう。5000円/30分など明記されていることが多いですが、万が一通知書に記載がなければ要注意です。
交通費
交通費は上限はいくらであるかは必ず確認しておきましょう。労働条件通知書に記載されていることもありますが、うっかり見落として契約してしまうと大損する事もあります。酷いところでは交通費支給がない場合もありますので要注意です。
また、新幹線通勤の場合は月の交通費上限に注意が必要です。公共交通機関を利用したときに通勤にかかる交通費の非課税限度額は月額15万円となっています。それ以上の交通費には税金がかかってしまうため、週に複数回新幹線利用で通勤する方は一部自己負担しなければならないため要注意です。
社会保険、厚生年金への加入
常勤であれば社会保険に加入できるので特に気にしなくていいです。ただ、非常勤勤務の場合には社会保険に加入できるか否かがかわってきます。
- 週の所定労働時間が20時間以上であること
- 雇用期間が1年以上見込まれること
- 賃金の月額が88,000円以上であること
- 学生でないこと
基本的に週3日勤務であれば非常勤勤務であっても社会保険、厚生年金に加入できることになります。必ずしも入る必要はありませんが、加入すれば労使折半により社会保険料について、労働者側の負担は半分で済みます。自身のライフスタイルに合わせて検討してみてください。これも入職前に人事課に確認しておくとよいでしょう。
有給休暇
常勤であれば当然使えますが、非常勤勤務でも使えることは知っていましたか?実は週1回の勤務でも半年経過すれば有給休暇を取得できます。
具体的には週2日勤務の非常勤勤務でも、半年経過すれば有給休暇を3日間もらえます。1日の日給がそのまま貰えるので結構大きいですよね。一部の病院ではこのような制度は使えない場合が「なぜか」あるんですよね。労働基準監督署に申告するのも面倒なので、入職前にこの点は確認しておきましょう。
直接応募した場合との条件比較
通常は医師向け転職サイトを利用して転職先を探す方が多いと思いますが、病院側も紹介料が高額になるのを嫌って、自身のホームページで直接募集をかけている場合があります。転職サイト利用時より条件が優遇されている場合をよく見かけます。そのため転職を検討する前に転職先のホームページで募集がされていないか一度目を通しておくと良いでしょう。
・入職支度金:●万円
「業者経由の紹介による採用については、入職支度金の支給はありません。」などの掲示
・面接時に条件よりも好条件で雇用条件を出してもらえる(年収100~200万円程度)
自分の場合は転職サイト経由のほうが、面接日の設定や履歴書作成が楽だったので便利でした。
転職の際に重要なことは十分な時間をかけて吟味することです。気持ちよく働くためにも事前準備をしっかり行った上で転職をしてみてはいかがでしょうか。
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